ムダな時間

2005年11月20日
タイミングが合わないときは、
何日も、まともな会話すら出来てない。

「おはよう」
「いってらっしゃい」
「おやすみ」

会話にもならない、ほんの数分の、短い電話。
 
一緒に居る時は、あんなにもくっついているのにね。
  
 
 
次に東京に帰るときは、飽きるくらいに一緒にいよう。
一緒にコーヒーを飲んで、ぼーっとして。。。

何も作り出さない、一見ムダとも思える時間を、
ふたりでゆっくり、一緒にすごそう。

気づかないフリ

2005年11月12日
ケンカはしてない。
事件があったわけじゃない。
何も起こってない。

あたしには。

でも、遠くにいる君には、何かが起こってたのかも知れないね。

電話の向こう。
いつもと同じ声。
いつもと同じ言葉。

でも。
いつもと違う声色。

あたしは気づく。

でも、気づかないフリをする。
気づいても、それを言葉に出しても、
何にもならないって知ってる。

「何ともないよ。いつもと一緒」
キミはそう言うだろうから。

キミと出会って、ずっと一緒にいられると思ってたけれど、
気づけば、離れている時間の方が長くなってて。

いつの間にか、慣れてしまった。
飲み込む言葉。

気づかないフリ。

ベッドの中

2005年10月31日
あの日、あたしたちはベッドの中で抱き合ってた。

喉や肩にキスをして。
唇を重ねて。
深い深いキスをしながら、おっきな手がもどかしそうに、身体に巻いたバスタオルを剥ぎとる。

どんなキスも、愛撫も愛しくて。

あたしの一番奥を突いて、って求める。
壊れそうなくらいに強く突かれて、声を上げる。
ああぁぁ、って。

気づくとあたしは泣いてて。
目からこぼれた涙に驚いて、肩に顔を押し付けて隠す。

自分が泣いてるのに気づいたら、余計に涙は止まらなくなって。
あたしは顔をかくしたまま嗚咽を漏らす。

あたしは、キミが気づかないように、って願う。
でも、キミはあたしの肩が震えてるのに気づいて。
 
 
大丈夫? なんて言わないでよ。
泣いてる理由なんて訊かないでよ。

ヒステリックな女も、すぐ泣く女も大っきらい。
なのに、今のあたしは泣いてばかり。

だいっきらい。

ぜいたくな時間?

2005年10月12日
新幹線は終電で。

それでも、時間ギリギリまで粘ってた。

改札に向かって、
あたしはKくんにひっぱられるようにして走ってた。

改札の手前で、あたしは足をとめた。

「Kくん」
「なに?」
「帰りたくないよぉ」

あたしの呟きに、Kくんはちょっと意外そうな顔をしてた。
あたしは、言っちゃいけないことを言ったみたいな気がして、
Kくんの胸に額をくっつけて、顔をかくした。

Kくんはあたしの頭を「よしよし」って言いながら撫でた。

「やっと弱音吐いたな」Kくんが言った。
「yucoはいつも強がるから」

「強がってない」
「そう?」
「強がってないもん・・・」

Kくんは、また「よしよし」って頭を撫でた。

「たまには、ちゃんと弱音言いなさい」
「ん・・・」
「泣きそうな声して強がってもバレバレだよ」
 
 
 
Mと同じで、ばいばいのキスはしなかった。
Kくんは、新幹線の中で食べなよ、ってチョコレートを買ってくれた。

ぜいたくな時間?

2005年10月11日
ホテルに着いたら、あたしはそのままベッドに倒れこんだ。

いろいろな人に会って楽しかったけれど、
少し疲れてしまった。

横に腰かけるKくんの腕をつついて、
「ぎゅ、ってして」ってねだった。

Kくんはあたしを抱き起こして、腿の上に座らせて、
ぎゅうっと抱きしめてくれた。

やっぱり、他の誰よりも、キミが一番あったかいよ。

ふたりでベッドに倒れこんで、もう一度抱き合った。
Kくんがあたしの喉や胸元に、たくさんキスをしてくれた。

喉にキスをされるのが、あたしは好きだ。

Kくんの唇の感触と、髪の匂いがわかる。
すごく近くにいるっていう実感が湧く。

それに、
これからたくさん愛撫してくれるっていうのがわかるから。。。
 
 
 
ひさしぶりに受け入れたKくんのは、
やっぱりあたしには少し大きくて。
たくさん突かれると、あたしは壊れそうになってしまう。

Kくんにぎゅっとしがみついて、あたしはKくんのかたさを感じてる。

Kくんが、さらに奥を突こうとして、
あたしの脚を開いて持ち上げたとき、
あたしは自分の脚がガクガク震えてるのに気づいた。

脚をかかえこもうとして、
Kくんもあたしの脚が震えてるのに気づいた。

「どうしたの?」
「・・・わかんない」
「震えてるよ」
「うん・・・」
「えっちだなぁ」
「だって・・・Kくんがいっぱいせめるから・・・」

Kくんが、ぐっと奥を突いた。
あたしは声を上げた。

「まだ終わらないよ」
「いじわる。あたし、壊れちゃうよ。。。」

Kくんが果てても、
しばらくの間、脚の震えはとまらなかった。

Kくんは、震えるあたしの腿に、何度もキスしてた。

こんなことは初めてで、あたしは戸惑ったけれど、
同時に、少し嬉しくもあった。

ぜいたくな時間

2005年10月10日
二人で過ごした時間。
たぶん、思ってたより短かった。

Kくんの友達にたくさん会った。
半年の間に、あたしは『実在するのか怪しい、Kくんの彼女』
になってたらしい。

いろんな人に会って、その殆んどが知らない人ばかりで、
あたしはちょっとクラクラするくらいに疲れてしまったけれど、
それでも、Kくんと一緒にすごせるのが嬉しかった。

久しぶりにKくんと過ごした東京の街は、
半年前とイロイロ変わってたけど、
やっぱり、今居る場所よりも肌に合ってるな・・・って思えた。
 
 
Kくんの友達の店で、
二人でカフェラテを飲んで。。。
ふわふわしたミルクの泡に、
羽とハートが描かれてた。
Kくんの友達が、
ハロウィンの砂糖細工の乗ったティラミスを1つ、
おまけしてくれた。
「はい」って、フォークを2つ渡してもらって、
二人で食べた。
 
 
引越しをする、その更に前。
Mと会うその前。
Kくんが九州に行く前。
1ヶ月くらい、Kくんと一緒に住んでた時期があった。
その頃、Kくんが休みの日の朝は、
スタバに行って、ゆっくりとカフェラテを飲むのがお決まりだった。
あたしはパウンドケーキを食べて、Kくんはスコーンを食べて。。。
メニューはいつも決まってた。

くだらないおしゃべりも、
ただ黙って街を眺めるのも好きで。

でも、今は一緒に居る時間が短いから、
そんな贅沢な時間は過ごせない。
 
 
あの頃よりも、もっと長く一緒に居られる日が、
また来ることがあるんだろうか。。。
 
 
ティラミスを分け合いながら、そんなことを考えてた。

明日は。。。

2005年10月8日
彼と会えるはず。
  
一緒に行く店も探してくれた。
久しぶりに、ふたりで手をつないで歩こうって言った。
あたしの好きなカクテルを作ってくれるって約束した。
あたしも、彼の好きなご飯を作ってあげるって約束した。
忙しいからって、しばらくサボってた料理。
うまくできると良いな。

ひとつ、決めていないのは、
どこに泊まるかっていうことだけ。

たくさんのキス

2005年10月5日
待ち合わせの駅には、5分くらい遅れて着くように計算して行った。
来ない人を待つ、なんて事になったら嫌だとか、
ネガティブなことを考えてたから。

電車に乗っていたら、Mからのメール。
10分くらい遅れる、という。

あたしは、駅で待ってるのがなんとなく不安で、
町をふらふらしながら、連絡が来るのを待った。

暫くして、携帯がなった。
Mからだった。
どきりとしながら、駅に戻った。
改札近くにMの姿を見つけて、やっと約束が嘘じゃなかったんだ、って思った。

「ひさしぶり」って言われて、あたしはちょっとぎこちない返事をした。
あたしは、初めて会った時みたいに緊張してた。

「なんか、緊張するね」
あたしが言うと、Mは「そうかなぁ」って笑った。

「なんでだろう。あたし、けっこう緊張してるんだよ。
 久しぶりだからかなぁ」
「そうだなぁ。一体何ヶ月ぶりだろ?」
「半年近く?」
「5ヶ月くらいか」

「長いね。過ぎるのははやかったけど」

Mは、ふとあたしの横髪を耳にかけた。

「なに?」
「yuco、ちょっと変わった?」
「そう? どの辺が?」
「いや、よくわからないけど。髪形のせいかなぁ」
「化粧のせいとか?」
「うーん」

結局、何処が変わって見えたのかわからなかったけれど、
たぶん、本当に東京にいた頃のあたしとは変わってるんだろうな、と思った。
Mの知らないところで、いろいろあったんだもん。
当たり前じゃん。

「Mさんは変わってないねぇ」
「そうだなぁ」

いつものように一緒にご飯をたべて。
いつものようにたくさん話をしているうちに、少しずつ緊張は解けていった。
 
 
けれど、ホテルに移動して、部屋に入ると、
また緊張がじわじわと押し寄せてきた。
初めて会ったときにそうだったように、
あたしは内装を見るフリをして立っていた。
ほんの少し鼓動が早くなって、指先がひんやりとしてぎこちなくなった。

Mに手をひかれてベッドに座った。
抱き寄せられて唇を重ねた。
よく知った香水の匂いと、ほんの少しの煙草の匂い。
変わってない。

Mの舌が入ってきたとき、あたしは思わずMのYシャツをぎゅうって掴んだ。

「緊張してるね」Mが言った。
「だって・・・」
「『だって』?」

あたしは、本当にこうやってMと会うだなんて思ってなかった。

約束したんだから当たり前だけど、
約束が実現するっていうことを、どこか非現実的なことみたいに思ってた。

『先』なんてあり得ないから。
ぷっつりとどこかで途絶えてしまっても、何の不思議もない関係だから。

なのに。
半年近く経ってキミに再会して。
ワルイコトって知ってるのに、また身体を重ねてる。

陶酔だか何だかわからないけれど、
キミの肌の熱さとか、腕のかたさとか、香水の匂いとか。。。
いろんなことを愛しいと思ってるあたしがいる。

ベッドに倒れこんで、Mがあたしの喉や胸元にたくさんキスをする。
髪をかきあげて、あたしの顔を覗き込む。
あたしは恥ずかしくて目をそらす。

「やっぱり、yucoはyucoのままだね」
って、頬を撫でて、額にキスした。
 
あたしはあたし。
だけど、始めにMが言ったように、半年前からは少し変わったんだと思う。
色んなことがあり過ぎたから。

Mの知らないところで、あたしはいっぱい泣いた。
自分自身を傷つけたりもした。
Mの知らない人と寝たりもした。
それが虚しくて、また泣いてた。

悲しい顔を見せるのは、Mじゃなかった。
あたしたちは、そーいう関係じゃないから。

その日、Mはたくさんキスをしてくれた。
唇を重ねるだけじゃなくて、
乳房を吸うだけじゃなくて、
おでこや、頬や、喉や、指に。

Mのぬくもりを感じたくて、あたしがMの胸に頬をつけてくっつくと、
こどもにするみたいに、頭をくしゅ、って撫でてくれた。

胸にくっついたまま、Mを見上げると、
前と同じように「ん?」って言って、あたしを見た。

そして、そのたびにキスをした。

抱きしめられて、抱かれて、
身体のいちばん奥に、強く触れられて。

息が切れるほどに、激しくて。

冷えてた指も、いつしか熱くなってた。
 
 
「そろそろ、出る時間だね」
Mが気づく。
「えー」って、あたしは冗談めかして言う。

離れたくない、って心から思っても、
そんなことは絶対に言わない。

部屋を出る前に「ぎゅ、ってして」って言った。
Mがぎゅっと抱きしめて、キスしてくれた。
あたしは、いっぱいの力をこめて、Mを抱きかえした。
Yシャツに染み付いた香水の匂いに、
一瞬、胸がきゅ、ってなった。
 
「次は、俺がそっちへ行く番だな」
「ホントに?」
あたしは笑う。
「無理しなくていいよー」
「無理じゃないよ。日帰りでも行くよ」
 
 
「待ってる」

そんなこと、あたしは言わない。
ただ、ほんのちょっぴり笑って、Mの肩におでこをくっつけた。

エレベーターの中で、手をつないだ。

今日は、ばいばいのキスはしないって決めてた。

やくそく

2005年10月2日
もうすぐ、Mに会う。

Kくんに内緒で、東京に行って。。。
 
 
 
「ひさしぶり」

そう言うのだろうか。
 
 
行って、そこに誰もいなかったら・・・。
そんな不安もよぎる。
 
 
約束の日、時間、場所。
 
 
すべて、会うまでは非現実的なもの。

繋がるだけ

2005年9月19日
ベッドは広くてふかふかしていて。
橙色の照明は、テーブルだけを照らす程度に暗くて。
カーテンを開けっ放しにした窓からは、夜景が見えてた。

東京に居た頃、KくんやMと見た時より、明りの数は少なくて。
やっぱり、ここは遠い場所なんだと知る。

たくさんアルコールを流し込んだ身体は、少し熱い。
心臓は、いつもより少し早足にトクトクいってる。

ベッドに腰かけるそのすぐ隣。
相手はあたしの腰を抱いて引き寄せた。
あたしを自分に寄りかからせて、
あたしが肩に頭を預けると、頭を撫でた。

香水をつけない彼からほんのりと、スパイスみたいな香り。

手が、膝を撫で、太ももを撫で、スカートの中に伸びてくる。
ストッキングの太ももにある、蝶々の刺繍が露になると、
彼は「ちょっとエッチなデザインだね」って言って、刺繍を指でなぞった。

彼があたしを押したのか、あたしが彼を押したのか分からないけど、
あたしたちはベッドに倒れた。
彼がネクタイをはずし、あたしのブラウスのボタンを外す。
黒いブラジャーに手をかけて、「下着もえっちだね」って言う。

あたしは、酔って眠くなったふりをして、何も答えない。
乳房に唇が這うのを感じながら、天井をぼんやりと眺めてた。

乳首を吸われて、指を入れられて、身体は濡れる。
「あ・・・・・・」って声が漏れて、彼の背や髪に手を這わせて、
身体は感じてる。

熱い。

どこか痛い。

泣きたくなった。

太ももを押さえつけて、彼が入ってきた。
そして、激しく突く。

奥の奥に硬いものがあたる。

子宮がどきりとする。

もれる声が大きくなる。
泣き声みたいに。
 
 
・・・・・・痛い。
 
 
キスは一度もしなかった。

ただ、満たすだけ。
 
 
ひとりシャワーを浴びて、すべてを洗い流す。
乳房の上に残った、赤いキスマーク。
壊すように爪で掻いて、傷をつけた。

明晩

2005年9月16日
迷いとか、
後悔とか、
恐怖とか、
罪悪感とか。
 
 
そういうのは、きっと、会うまでの話。

アソビ

2005年9月14日
週末は、きっと危険なアソビに出かける。

彼氏には秘密で。
 
 
 
うわべだけでもいいから、
肌の熱さが欲しくて、
危険なアソビに手を染める。
 
 
 
・・・・・・間違ってる?
 
 
そんなこと、知ってる。

ホテルはとらずに

2005年9月3日
「今度来るとき、宿はとらないでね」

「どうして? Kくんの実家には泊まれないよ」

「今度は、一緒にホテルに行こう」

「ホテル?」

「久しぶりに。いろいろオモチャを買って行こうね」
 
 
珍しいこともあるんだね。
オモチャを使うだなんてね。

ちょっとだけ刺激的なコスチュームで。

どきどきするね。

ごめんの理由。

2005年8月29日
キミに言いたいことがいっぱいある。
一日一度のメールだけじゃ、伝えきれないことが、いっぱいあるよ。
 
 
好きだと言われて嬉しいと思って、
会いたいと言われて「あたしもだよ」って返す。
 
 
「俺の『好き』は『愛する』って言う意味の『好き』だよ」

その言葉を信じることは、この先も有りえないけれど。
  
 
キミには、壊したくないモノがあるでしょ?
あたしも、キミにはそれを壊して欲しいと思ってない。
 
いつか、二人でデートした時に言っていた『フツウの家庭』っていうのを
築くために必要なのは、あたしじゃないでしょ?
 
 
 
「30日に、●●に出張することになったよ。
通り道だから、帰りに会いに行けるかもしれない」

キミのメールに、あたしの心は一瞬躍った。

でも、あたしはキミにメールを返す。

「ごめん。その日はどうしても抜けられない用事があるの。
せっかくの機会だけど、会えないよ。。。」
 
 
 
『ごめん』は、会えないことじゃなくて、嘘をついたことに対しての言葉。

責めたい

2005年8月18日
あたしは、寝ころんでるKくんの上にまたがって、Kくんのを触った。
撫でているだけで、Kくんのはどんどん大きくなって、
ジーンズの上からでもわかるほど硬くなった。

Kくんのジーンズを脱がせて、
もっともっと硬くなるように、ゆっくりとしごいた。

Kくんの手が、あたしの背中にのびてきて、
ブラジャーをはずして胸を揉んで、乳首を指先でもてあそんで。
ちょっとあたしを引き寄せて、乳首を優しく噛む。

じゅん、って、子宮のあたりが熱くなるのを感じた。
自分で濡れるのがわかった。

あたしは、Kくんのの先っぽを、下着の上から濡れた部分にこすりつけた。

「すごく濡れてるね。生で触れて無くてもわかる」
Kくんが言う。

「Kくんだって、ガチガチになってるよ」

Kくんの手が伸びてきて、下着だけを脱がせた。
あたしは、スカートで隠しながら、Kくんのを、
もうぐしゃぐしゃに濡れてる自分のにこすりつけた。

くちゅくちゅ、って、こすれて音を立てる。

こすりつけながらキスして、舌をからませて。
ぬるぬるになって入りそうだったけど、途中でやめて。
Kくんが我慢できなくなるまで、じらした。

「yuco、入れていい?」
「だめ」
「このまま出ちゃいそうだよ」
「良いよ、出しちゃっても」

Kくんは我慢できなくなって、あたしを押し倒して、上になった。
あたしの足を無理やり広げて、ガチガチになったのを押し込んだ。

「まだだめ、って言ったのに」
「我慢できない。yucoだって、こんなに濡れてるだろ」
「んー・・・」
「したかったの?」
「うん」
「欲しかったんだろ?」
「うん」
「ガチガチになったのが、欲しかったんだろ?」
「ん・・・」
 
 
今日はあたしが責めようと思ってたのに、
下にされた途端に、形勢が逆転してしまう。

「たまにはあたしが責めて、強引にKくんを襲いたいなぁ」
「良いよ、襲ってくれて」
「でも、いつも途中で立場が逆になっちゃうじゃん」
「yucoが焦らすから」
「じゃあ、今度はあたしが上になってイカせてあげる」
「良いよ」

次はいつ?

2005年8月10日
家に入って、向かい合わせに座った。
「久しぶりだね」って言って、軽くキスをした。

彼があたしを頭を撫でる。
子供扱いするみたいな、いつもの撫で方。

あたしは彼にもたれかかって、肩におでこをくっつけた。
背中に腕を回して、ぎゅうっと抱きしめた。
いつもの香水の匂いがした。
彼は煙草を吸わないから、煙草の匂いはしない。
あたしより体温の高い彼の肌は、いつも心地良く温かい。

「ちっちゃい背中だなぁ」
彼が、あたしの背中に腕を回して、抱きしめかえしてくれた。
あたしが喉にキスをすると、彼の手がTシャツの中に伸びてきて、
背中を弄って、ブラジャーをはずした。

手が胸に移動して、乳房を弄る。
ほんの少しだけ荒っぽく、ぎゅうっと掴むみたいにして。

「ちょっと大きくなった?」
「そうかなぁ?」
「うん」

胸を持ち上げるようにして寄せて、乳首を口に含んだ。
「あ……」って声が漏れた。
子宮のあたりが熱くなった。
それを見透かしたみたいに、彼の手がスカートの中に伸びてきた。
あたしは、手を太もものあたりで押しとどめた。

「だめ」
「だめ?」
「すぐ脱がそうとするんだから。えっちだなぁ」
「yucoだって、濡れてるよ」

指が伸びてきて、濡れている部分を撫でた。

「だめって言ってるのに」
「ダメじゃないよ」

下着を脱がせて、足を開かされた。
あたしは抵抗しようとしたけれど、舌先が濡れてる部分をなぞると、
力が抜けてしまって、「んん……」って声が漏れた。

舌を押し込むようにして、舌先でつついて、
ぴちゃぴちゃ舐めながら、指を入れた。
「あぁ……」
指の出しいれがはやくなって、
あたしはゾクゾクして、声がたくさん漏れた。
指を噛んで声を殺したけれど、それでも声は漏れて。
たえられなくなって、あたしは腰をくねらせた。

「ほしくなった?」
「ん……」
「何が欲しい?」
「……教えない」
「言わないとあげないよ」
「いじわる……」

「Kくんのが欲しい……」
「俺の何が欲しい?」
「言わせないで……」

Kくんのが入ってきて、ひとつになって。
ぎゅうっと抱き合って、肌の熱さを感じてる。

こんな時間が、もっとたくさんあれば良いのに。
次に会えるまでの日数を数えながら待って、
会ってからも、残り時間を気にしながら抱き合って、
夢中になって、会えなかった間の寂しさを埋める。

時々、じゃ足りない。
もっと傍にいて欲しいと思う。

「次はいつ?」
そんな質問はしたくないよ。
いつだって、手の届くところに、
手をのばせば、抱きしめられるところに居たいよ。

でも、やっぱりキミは遠くに戻ってしまう。
あたしも、遠くに離れていく。
 
 
「次はいつ?」
仕事が終わって、会社の人たちと食事に行った。
その帰り。

会社の先輩にいきなり抱きしめられた。
 
 
いや。。。
『いきなり』っていうのは、ちょっと違うかもしれないけれど。
 
先輩は、あたしの背中ひきよせるみたいに、片手で抱きしめた。
あたしは驚いて、かたまってしまった。
先輩は、あたしが拒んでいないと思ったのかもしれない。
もう片方の手で、あたしの頭を抱いた。
 
 

先輩の身体はあったかくて、
ほんの少しだけ、スパイスのような匂いがした。
 
 
「香水、つけてるんですか?」
あたしはきいた。
目を閉じてた。

「香水? いや、つけてないけど…」
「いい匂いがしますね」
「そう?」

あたしは、「ああ、そっか」って思った。
多分、先輩の彼女の香水の匂いなんだろう。

あたしはちょっともがいて、先輩から離れた。

「やめてください」
きっぱりと言った。

あたしはそれ以上責めようとも思ってなかった。
でも、先輩は急に現実に戻ったみたいな顔をして、謝った。
 
 
 
あたしは、平静を装っていたけど、すごく動揺してた。

抱きしめられた事に対して、じゃない。

このまま、身体を預けて眠ってしまいたいと、
そう思った自分に対して。
 
 
Mみたいな抱きしめ方だな。。。そう思ってた。

たぶん、愛するためじゃなくて、
ただ心地良さだけを求めてる人の抱きしめ方なんだろう。

身を任せれば、あたしも心地良さを感じることができたのかもしれない。
正直、そうしたい、っていう気持ちもあった。

でも、そんな関係は、もうMだけで十分だろう。
 
 
 
 
また、Mに会うことになりそうだ。
まだ先の話だけれど。

あたしの休みに合わせて、休みをとってくれるという。
 
 
Mのことは、好きだけど、愛してるわけじゃない。
何度も離れようって思った。

でも、結局は、うわべの心地良さを求めてる自分がいるんだ。
 
 
キスして、抱きしめて、犯されたい。

プールオムの香りと、
肌のぬくもりと、
あたしが壊れそうなほど激しいセックスを。。。

あたしは、まだMに求めてる。

電話のむこう

2005年7月29日
本当に、
どうしようもないくらい
落ち込んでいるとき。

どうしようもないくらい
悲しいとき。

電話口で、あたしは明るい声を出す。
 
 
枕に突っ伏して泣いて、
嗚咽がおさまるのを待って、
あたしは電話に出る。
 
 
本当は、電話の向こうのキミに、
わんわん泣きついてしまいたい。

キミの肩に顔を隠して、
背中をぎゅうっと抱きしめてもらって。
キミのあったかさを感じながら、
コドモみたいに泣いてしまいたい。
 
 
 
でも、
苦しすぎる時、
遠くにいるキミに対しては、
それすらできなくなる。

目からぽろぽろこぼれる涙をとめられないくせに。
受話器に向かって、
あたしは嗚咽を飲み込んでる。
 
 
キミの表情が見えないところでは。
キミのあったかさが感じられないところでは。

あたしは、キミに甘えきることができないんだ。

よりかかりすぎて、
キミが倒れてしまっては困るから。

ネガティブなあたしの気持ちが、
キミのキャパシティをこえてしまうのがこわいから。

ぎゅう。。。って抱きしめあうことで、
埋められてた気持ちの差は、
電話だけじゃうめられないから。
 
 
キミの優しさが、
『ゼッタイ』じゃないことくらい、
あたしだってわかってる。

スキ、だけじゃ、
受け入れきれないことがあるのだって知ってる。
 
 
 
あたしは、
電話の向こうで、
キミのキャパをはかりながら甘えてる。
 
 
キミを壊さないように
そっとさぐりながら。
 
 
 
キミに抱きしめられたい。
そうすれば、
こんなことしなくていいのに。

言葉も、
限界も、
考えなくていいのに。
 
 
涙も甘えも、
すべてすべて、
キミとあたしのぬくもりが
受け止めてくれるのに。
Kくんと会うと、そのたびにキスマークをつけてもらう。

服を着れば見えないところに。
くっきりと、真っ赤なしるし。

ちり、とほんの少し痛くって、
あたしは「んっ……」て、小さな声を漏らす。

昨日も、たくさんキスマークをつけられた。
乳房の間、胸のした、内腿。。。
 
 
あたしは、Kくんの胸にキスマークをつけた。

ネクタイをはずしたら、見えちゃうくらいの位置。
 
 
 
このしるしが消える前に、
また、会えたらいいな。。。
「たまにね、不安になるの。
 あたしは東京に戻れるのかなぁ、
 戻ったら、ちゃんとKくんと一緒にいられるのかなぁ……て」

「どうして?」

「わかんないけど……もしもKくんがいなくなっちゃったら、
 東京に行く意味もなくなっちゃうんだなぁ、って。。。
 勝手に考えて、勝手に不安になってるだけ」

「俺はどうすればいいの?」

「何も。。。
 ただ、『ダイジョウブ』って言って欲しいだけ」

電話の向こうで、キミは笑う。
 
 
 大丈夫だよ。
 いなくなったりしない。
 いつでも戻って来い。

「うん……」

キミは優しいから、あたしが望む言葉を投げかけてくれる。
あたしは、とってもとっても嬉しいはずなんだけど。。。
 
あたしの胸から、まだ不安は消えない。
あたしの中で、自信がなくなってるからだ。

仕事とか、
自分とか、
先のこととか、
色んなことに対して。
 
 
「ホントに?」

あたしはキミに何度も問う。
1コだけでいいから、
確実なモノが欲しい。

あたしはそれを、キミに求めてる。頼ってる。
 
 
『大丈夫だよ』

ダイジョウブだよ。

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