仕事が終わって、会社の人たちと食事に行った。
その帰り。

会社の先輩にいきなり抱きしめられた。
 
 
いや。。。
『いきなり』っていうのは、ちょっと違うかもしれないけれど。
 
先輩は、あたしの背中ひきよせるみたいに、片手で抱きしめた。
あたしは驚いて、かたまってしまった。
先輩は、あたしが拒んでいないと思ったのかもしれない。
もう片方の手で、あたしの頭を抱いた。
 
 

先輩の身体はあったかくて、
ほんの少しだけ、スパイスのような匂いがした。
 
 
「香水、つけてるんですか?」
あたしはきいた。
目を閉じてた。

「香水? いや、つけてないけど…」
「いい匂いがしますね」
「そう?」

あたしは、「ああ、そっか」って思った。
多分、先輩の彼女の香水の匂いなんだろう。

あたしはちょっともがいて、先輩から離れた。

「やめてください」
きっぱりと言った。

あたしはそれ以上責めようとも思ってなかった。
でも、先輩は急に現実に戻ったみたいな顔をして、謝った。
 
 
 
あたしは、平静を装っていたけど、すごく動揺してた。

抱きしめられた事に対して、じゃない。

このまま、身体を預けて眠ってしまいたいと、
そう思った自分に対して。
 
 
Mみたいな抱きしめ方だな。。。そう思ってた。

たぶん、愛するためじゃなくて、
ただ心地良さだけを求めてる人の抱きしめ方なんだろう。

身を任せれば、あたしも心地良さを感じることができたのかもしれない。
正直、そうしたい、っていう気持ちもあった。

でも、そんな関係は、もうMだけで十分だろう。
 
 
 
 
また、Mに会うことになりそうだ。
まだ先の話だけれど。

あたしの休みに合わせて、休みをとってくれるという。
 
 
Mのことは、好きだけど、愛してるわけじゃない。
何度も離れようって思った。

でも、結局は、うわべの心地良さを求めてる自分がいるんだ。
 
 
キスして、抱きしめて、犯されたい。

プールオムの香りと、
肌のぬくもりと、
あたしが壊れそうなほど激しいセックスを。。。

あたしは、まだMに求めてる。

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